2016年8月5日金曜日

【ネタ記事】受けて立つ!東北大模試 ~"いい"判定で合格できるか?~

 高校生の皆さんの大学生に対するイメージは、様々な分野の研究を究め、サークル活動を楽しみながら自由で充実した毎日を送っている、といったものだろう。実際、筆者はそう思っていた。




 しかし、現実にはどうだろう。麻雀、ゲームにのめり込み、テストやレポート提出に追われ、4月に思い描いていた大学生像とは大きくかけ離れてしまった。高校の時には1回もサボったことがなかった授業も、今では「雨が降っているから」という理由で躊躇いもなくすっぽかす始末。このままではだめだ。真面目で向上心を持っていた高校の頃の気持ちを取り戻さなければならない。

 そんな時、ネットをサーフィンしているとある項目が目についた。「東北大模試受験者募集」と―― 。これだ。東北大模試を受けることであの頃の気持ちを思い出そう。そう思い立った筆者は報道部員M(文・1)を巻き込み、某予備校の東北大レベル模試に申し込み、受験会場に乗り込んだのだった。

 最初の教科は国語で試験時間は120分間だ。まずは現代文。受験勉強の時の記憶を頼りに文章をすらすら読み取っていく。しかし、開始わずか数十分後、筆者に異変が訪れる。猛烈な睡魔に襲われたのだ。原因は明らか、前日に夜中の3時までゲームをしていたことだろう。これも日頃の行いの報いか。筆者は激しい後悔の中、とうとう睡魔に負けゆっくり目を閉じた。

 再び目を覚ましたときには試験時間残り60分。筆者は大慌てで2問目の小説を解く。そして、古文・漢文のページに突入。しかし、受験期に必死になって覚えたはずの古文単語や漢文の知識が焦りもあってかまるで思い出せない。思い出そうと頭をひねっている間に無情にも試験終了のかけ声がなされたのであった。

 気を取り直して、次は英語だ。英語は大学の授業にもあるのでここは落とすわけにはいかない。問題を解いていくうちに再び眠気に襲われるが、秘密兵器MEGUSURIの使用により、眠気を飛ばしてなんとか乗り切った。

 そしていよいよ鬼門の数学の時間になった。何を隠そう、文学部である筆者は数学が大の苦手なのである。数学の問題を解くのは実に入試本番以来なので筆者は開始前から既に諦観の念を抱いていた。そして試験開始―― 。もはや記すことは何もあるまい。ただ、文学部であることを、問題が解けない言い訳にしたことは言うまでもない。

 試験がすべて終了して筆者は部員Mと合流した。Mは「数学ができなかったなあ」と苦笑い。「文学部だから仕方ない」ともはや条件反射のように切り返した筆者は何も悪くない。いや、悪いか。


 そして、数週間後。いよいよ結果が郵送されてきた。震える手で封を切って成績表を確かめる。その結果が右の通りだ。さあ思う存分笑うがいい。安定のE(良い)判定である。英語は今も勉強している意地で力を発揮したのか、全体の5位という好成績を収めることができたが、国語と数学は凄惨たるものであった。数学など「文学部だから仕方ない」というレベルでは収まりきらないであろう。また、国語の結果に対する講評には「東北大レベルにはほとんど足りていません。もっと努力しましょう」と書かれてしまった。一応現役の東北大生なのだが。筆者は衝撃のあまり膝から崩れ落ちたのであった。


 同じく受験したMの点数と比べるとわずか5点しか変わらないのに判定が変わるという受験の厳しさを痛感した。ところで当のMは筆者とあまり点数が変わらないにもかかわらず、「思ったよりひどくなくて安心した」となぜかほくほく顔。これがD(大丈夫)判定の余裕か。こうして筆者の精神にのみ多大なダメージを与えて本企画は終了したのだった。

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