2016年7月29日金曜日

【教員インタビュー】大学院文学研究科 辻本昌弘准教授

 大学では、高校では触れることの少ない分野の学問を学べる。その中でも社会心理学を研究している辻本昌弘准教授に話を伺った。




―専門は何ですか

 社会心理学を専門に研究しています。心理学を学ぶと人の心が読めるようになると世間では思われているようですが、そんなことはありません。心理学にはさまざまな分野がありますが、そのなかでも社会心理学は状況や人間関係の中で生じる心理や行動について研究する学問です。例えば、人々がどのように助け合うのかということや、人々が対立した時にどう解決するのかといったことです。

―担当している講義は何ですか

 全学教育で心理学を担当しています。また、文学部では社会心理学と文化心理学の講義を担当しています。全学教育の心理学は基礎的な内容で、心理学入門編というようなものです。文学部で担当している講義は専門的な内容となっています。

―心理学に出会ったきっかけを教えてください

 かつて私は学生として東北大学で学びました。入学当初は心理学に関心があったわけではありませんでした。しかし、当時社会心理学の講義を担当していた先生が個性的で、講義を聴いていくうちに興味がわいてきました。

―研究の道に進んだ理由を教えてください

 私は少年時代から知ることが好きでした。そのため、「研究者になりたい」「大学院で研究したい」という考えはありました。しかし、研究の道に進む直接のきっかけになったのは、先ほど話した個性的な先生から受けた誘いでした。当時、その先生は南米調査計画を立てていました。その調査には研究協力者が必要だったため、私に誘いが来たのです。当時、私は海外に行ったことがなく、この話に興味を持ちました。「これは出会いだ」と思った私はこの調査に参加することにしました。この調査は私が立案したものではありません。しかし、この研究にやりがいを感じ、研究の道に進むことになりました。

―本学を目指す学生にメッセージをお願いします

 大学生になったら意識してほしいことが二つあります。一つ目は、偶然の出会いを大切にすることです。私が心理学に興味を持ち、研究するきっかけになったのは個性的な先生との偶然の出会いでした。ぜひ素晴らしい出会いをしてほしいと思います。

 二つ目は、熱中できるものを探すことです。研究、スポーツ、読書、サークルなど何でもいいので熱中して取り組んでください。できれば一人の世界で熱中するものではなく、人とのつながりを広げていくものであればなお良いと思います。

 「楽しかった」、「良かった」と思える学生時代を送ってもらいたいです。

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