2016年7月30日土曜日

【教員インタビュー】大学院国際文化研究科 勝山稔准教授

―専門は何ですか

 中国文学と中国史学を研究しています。学部生時代には中国文学を学んでいましたが、卒論で必要な知識が歴史の方にあったため、中国史学も学ぶようになりました。




 主な研究内容は中国史における「結婚紹介業」です。「媒酌人」とも称される結婚の仲立ちを行う人々は、市民にさげすまれながらも必要とされる職業でした。そんな必要悪といえる人々がなぜ存在するのか、どういう意義を持つのかを研究しています。

―今セメスターでは何の講義を担当していますか

 文学部では東洋史学入門と中国文学史を担当しています。文学と史学をどちらも担当するのは大学でも珍しいですね。

―学生時代はどのように過ごしていましたか

 入学前から話しますと、まず私は浪人をしました。勉強の意味を全く考えず、親に怒られないために勉強していたのを覚えています。その後受験をして大学に合格しました。入学後、やりたいこともないまま中国文学史の講義を受けました。大学で受けた最初の授業でしたが、とても面白く感じました。今思えばこの授業が私の将来を決定づける運命的な出会いでした。「これだ!」と思いましたね。それから大学が楽しくて楽しくて仕方なくなりました。初めて目的意識を持って勉強ができた瞬間でした。

 中国文学史の講義を担当していた先生と巡り合えたのは本当に幸運でした。「授業は面白い方が良い」という私の考えも先生の講義から生まれたものです。先生は、勉強する意義を理解できなかった私の心に学問の火を灯してくれました。この出会いが大学生活の中で一番貴重な経験でしたね。

―大学の良いところは何ですか

 自分が求めれば何でも得られるのが大学の学びの良い所です。逆に求めないと得られるものはとても少ないです。能動的に色々なことを学んでいってほしいですね。

―本学学生に一言

 まず一つ目に本を読んでください。長い人生で、何の縛りもなく一つのことに集中できるのは大学の時だけです。社会人になると自由な時間は細切れになってしまい、中々じっくりと本は読めません。できれば長編といわれる本をたくさん読んでほしいですね。

 二つ目に一人旅をしてください。一人旅は自分がどうあるべきか、何になりたいのかを考える最良の機会です。自分自身以外の環境が全てガラリと変わる訳ですからね。外の世界に触れながら、自分の将来や人生について真正面から問答してください。

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